2010年に厚生労働省が認可をした新型出生前診断は、それ以前まで国内の特定医療機関でのみしか実施されてこなかったNIPTという出生前診断とは大きく異なる検査方法になっています。
旧来のNIPTであれば、3週間~2ヶ月の妊娠初期の段階で胎児のDNAを採取して「ベンチマークテスト」を実施していました。
このベンチマークテストとは遠心分離機を用いて染色体Y・Xを2つに分けるものです。
物理的な方法で胎児のDNAを摂取するので母体に大きな負担を強いるものでした。
しかし新型出生前診断の場合は羊水のみを採取して診断をすることが可能となっており、旧来検査と比較すると母体そして胎児に掛かる負担は大きく軽減されています。
羊水は約10mg程度しか採取せず、日帰りでおこなえるのも特徴です。
なお、得られる結果はNIPTと同等でさらに年代別の検査結果の誤差も生まれにくいので、幅広い年代の妊婦が受けられる検査になっています。
新型出生前診断は、血液を採取してMPSという方法によって血液を解析して遺伝子の異常を解析する方法です。
血液を採取して検査する方法には血清マーカー検査も従来から行われていましたが、それと比較すると精度が高いというのが特徴です。
いずれも採血のみなので母体に負担がかかりませんが、精度の高さを考えれば新型出生前診断の方が優れていることになります。
血清マーカーの場合は80パーセントですが、新型出生前診断は99パーセントです。
数字を比較するとその違いは明らかです。
ただし、新型出生前診断は受けられる医療機関が限られており、事前にカウンセリングを受ける必要がありますので、認定を受けている医療機関を探して利用しなければなりません。
無許可で行っているところも存在していますが、きちんと遺伝カウンセリングを受けられる環境ではない可能性があり、日本産婦人科学会はきちんと認定を受けているところを利用するべきとしています。
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